2005年06月13日

月給と賞与の配分で保険料は減らせるの？

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最近雑談ネタが多かったため、久しぶりに社労士実務ネタの記事を…。

前回「社会保険の総報酬制」導入により、賞与にかかる保険料が大幅に増えた！というテーマで記事を書きました。（「社会保険の総報酬制」については過去の記事をご確認下さい。）

お客様より「賞与を減らして月々の給料を増やすなど、支払い方法を変えることで保険料の節減ができないか…？」という問い合わせを受けることがあります。

実際どうなのか？といいますと…。

『一部の方々を除いてはあまり差はでない。』

そもそもこの「社会保険の総報酬制」は、賞与の比率が高い人が年収に比べて支払う保険料が少ないといった問題を解決するために行われ、賞与と月給の比率を変えても原則はあまり保険料に差はでないこととなります。

では「一部の方々」というのはどういう人かといいますと…。

『収入が高い人』

↑漠然とした言い方ですが、収入が高い人は賞与と月給の比率によって保険料が少なくなる可能性があります。

何故かというと、賞与にかかる保険料の元となる「標準賞与額」には「健康保険２００万円／厚生年金保険１５０万円」の上限が設けられているため、月給を減らして賞与を大幅に増やすことによって保険料を少なくすることも考えられます。

もしくは月々の保険料の元となる「標準報酬月額」についても「健康保険９８万円／厚生年金保険６２万円」といった最高限度額がありますので、「年俸制」の場合など、思い切って賞与を減らして月給を増やして上限額を超える部分を大きくするという方法も考えられます。

しかしいずれかの対応を行い、実際の保険料の支払いが減ったとしても、厚生年金については、月額保険料・賞与保険料とも将来の年金給付額に反映されます。したがって年金受給額に影響がでてくる…ということは頭にいれておく必要がありますのでご注意ください！！

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syaroushi_coach at 09:19│Comments(12)│TrackBack(0)│社労士コーチ雑談 
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この記事へのコメント

1. Posted by 新潟の社労士「越後の虎」が送る【読むサプリメント】   2005年06月13日 10:14
確かに賞与による保険料削減は一般人にはなかなか難しいかもしれません。どちらかと言えば、賞与を4回以上に分割して給与に上乗せするほうが削減できる確率は高いかもしれません。但し、賞与額の決定時期の問題もありますので、実際にできるかどうかは疑問ですが。それでは「１票」投票させて頂きます。
2. Posted by JUK   2005年06月13日 12:09
吉川さんこんにちは！
うんうん。。こういう話はとても参考になります。
私達も結局自分たちで給料を決めていくわけで、
その際にはもちろん代表の友人が会計事務所で
色々聞いて決めますが、やはり自分たちが色々な
知識を知っていないと何が分かっていないのかが
分かりませんね・・・。
勉強になります！ありがとうございます！
3. Posted by さいあき   2005年06月13日 13:46
給与と報酬に分ける・・というのはどんなものでしょうか？
とってもグレーな話に思うのですが。
4. Posted by 美人社労士？   2005年06月13日 16:01
前から今回の件、疑問でしたが、めんどくさがりやの私は調べもせず・・
わかりやすかったです。ありがとうございました。
5. Posted by ビジネスノウハウ大学・内田拓男   2005年06月13日 16:37
吉川さん、こんにちは。
記事とてもわかりやすかったです。
6. Posted by ＹＫ＠見習い   2005年06月13日 19:01
賞与分を給料に上乗せするとというのは、
保険料削減の王道（？）ですね。

あとは、もらう側のボーナスが無くなることに対する
気分の問題でしょうか……。

というわけで、
（´∇｀）つп　ぽちっとな。

7. Posted by なかむら＠社労士見習   2005年06月13日 19:50
以前、このようなお話があり、資料を作らせていただいたことがあったのですが、最終的には以前のままの形で落ち着くことになったようです。削減できたとしても、メリットばかりでもないようですので。
社長さんも「納めるべきものは納めなければ」とおっしゃっていらっしゃったとか。
8. Posted by 緒形亮介   2005年06月13日 21:28
よしかわ先生、こんばんは。
いつも学ばせていただいてます。
ありがとうございます。

私もちょうど５月支給から
賞与支給をゼロにして、
年俸を１２割で給与としました。
夏のボーナス前で
なんだか寂しい気分です。

9. Posted by tak_director   2005年06月14日 00:23
解りやすい説明ですね。
頑張って下さい
10. Posted by とある社労士コーチのブログ_よしかわ   2005年06月14日 18:36
>新島先生コメントありがとうございます。

確かに年俸制等賞与確定されているような
場合であればいいですが、そうでない場合は
難しいですね。
ありがとうございます。

>ＪＵＫくんコメントありがとうございます。

確かに詳細は専門家に相談するとしても、
自分も基本のところを知っておかないと
決断できないですよね…。私も勉強に
なりました！

>さいあき先生コメントありがとうございます。

年俸制等のケースが考えられますがこの方法がは
一応合法的な保険料を抑えるための策だと
思ってます…。
11. Posted by とある社労士コーチのブログ_よしかわ   2005年06月14日 18:39
>美人社労士先生コメントありがとうございます。

実際シュミレーションとかすると面倒なんですよね…。
（と記事書いている本人が言うのもどうかと思い
ますが…）

>内田さんコメントありがとうございます。

わかりやすいといって頂けてウレシイです！

>ＹＫ＠見習いさんコメントありがとうございます。

そうそう賞与がなくなる…ということに、従業員
の皆さんの反応が気になります。
（住宅ローンとかもありますしね。）

12. Posted by とある社労士コーチのブログ_よしかわ   2005年06月14日 18:42
>なかむらさんコメントありがとうございます。

貴重な体験談ありがとうございます！
私も保険料だけ見てトクかどうかを判断する
のはどうかと思います。

>緒形さんコメントありがとうございます。

すでに実践されているんですねー。またまた
貴重な体験談をありがとうございます。
やはり賞与がない…というのは中々受入がたい
ようですよね。

>tak_director さんコメントありがとうございます。

初めまして！分かりやすいといって頂いて
ウレシイです。今後ともどうぞよろしくお願い
いたします。

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